私氏、人間界への就職

ひょっとしたら自分は人間なのかもしれない。そう思えるようになってきたのは、かれこれ3年前。ライターと編集の仕事を始めてからです。

 

 

 

その時、27歳。人間界に生きる者としてはビックリするくらい遅すぎる年齢です。

 

 

 

より人間らしくなるために、私は周りにいるたくさんの方々にそりゃあもうたくさん怒られながらもっと人間らしくなるために必要なことを教えてもらいました。

 

 

 

パソコンの電源を入れるところから始まり、キーボードの打ち方も覚えました。人の目を見て話すこともできるようになりました。いわゆる「大人の対応」ってやつも覚えました。

 

 

 

ビジネスメールや電話の受け答えも、もちろん全く分からなかったので、とりあえずググって覚えました。

 

 

 

お世話になったこともない人になぜお世話になっていますと言わなければならないのか不思議でしょうがなかったのですが、今は何となく意味もわかってきました。

 

 

 

最初は「御社」と「貴社」がどっちがどっちなのかすらもなかなか覚えられませんでした。

 

 

 

 


声だけはその昔、毎月高い月謝を払ってボイトレに通っていたので、とりあえずググって作成したカンペを見ながら何とか人を不快にさせない最低限の電話はできていたかなと思います。

 

 

 

 


今でもたくさん失敗するし、バカだけど、この仕事が大好きです。

 

 

 

私に関わってくれてる人たちのことも大好きです。

 

 

 

そりゃあ嫌なヤツもいるけど、そんなヤツもどこかの誰かにとっては大事な人なのかもしれないから、その人に任せます。

 

 

 

いろいろ躓きながら、たくさんのことを覚えてきました。

 


ようやく私も人間らしくなれてきたのかな。

 

 

 

人より歩みは遅いけれど、今日もなんとか生きています。