あの時死ななくてよかった!
今年の世相を反映させる漢字として選ばれたのは「災」。
みなさんにとって2018年は、一体、どんな一年だったでしょうか?
みなさんに考える余地も与えないまま、私のこの一年を表現する漢字は「闘」。
これに尽きます。
去年の夏に引っ越した家が、そりゃあまあ酷い所で、約1年で引っ越し。
この1年で何回ポリスメン呼んだっちゅーねんっていうくらいです。
おかげさまで、人に物事を一から説明する能力がつきました。
それと同時に私の神経はすり減り、せっかくよくなってきていたうつがまた再発し、4月~6月までノックアウト。
勇気を出してすべての取引先に「休ませてくだせぇ…」とお願いをしました。
その間、最初の1ヶ月半くらいはそれこそベッドの上からも起き上がれない状態で、「あぁ、私の波乱の人生もここまでか…」と、何回己の手でこの世からおさらばしようかと考えたことでしょうか。
でも、不思議ですね。
人間って、いざという時死ねないんですよ!
というよりも、あらゆる死に方を考えてみたけれど、この物件が大島てる案件になり、その後処理とかを考えるとなんか申し訳なくなってきて「そこまで迷惑かけてまで死ねんわ!」となり、現在に至ります。
その後も一気に良くなる訳ではなく、8月にストレスや過労が重なり、人生初の救急車で搬送という、怒涛の展開が待ち受けていた訳ですが、この一連の流れも将来本にして稼いでやろうと思っております。
今は、毎日コツコツと筋トレなんかをしながらきちんと用法容量を守ってお薬を飲み、規則正しい生活をして楽しい毎日を送っています。
来年以降、いろいろやりたいこともたくさん出てきました。
幸いなことに、それを一緒にやってくれる仲間もいますし、大きなお仕事の案件も続々と決まってきました。
一回、死んだようなものなので、残りの人生、なるべく好きなことだけをやっていこうと思います。
どうやらまだまだ死ねないようですね。
みなさんもどうか末永くお元気で。
良いお年を!
人間が好き
よく人間が大好きです!っていう人がいますが、私は未だにその言葉が怖くてしょうがありません。
いつだってこの世で一番怖いものは人間なのに。同時に一番優しくしてくれるのも人間だったりしますが。
だからといって、そういうことを言ってる人の言葉を否定する気もないし、その人がそう思うならそれはそうなんだなと思っています。
苦労したから人の気持ちがわかるよなんて綺麗事は言いたくないし、そんな胸張れるような人生は送ってきていません。
だけど、その人が悲しいなら悲しいんだなと思って話を聞くくらいはできるし、怒っているなら理由はちゃんと聞きたいなって思います。
でも自分からガンガン連絡しにいくのはあまり好きではないので、もしかしたら人によってはすごくドライなヤツと思われているかもしれません。
でも有難いことに、私の周りの人たちはそんな私の性格も理解してくれていて、必要最低限の連絡、またはちょうど欲しいタイミングでダル絡みをしてきてくれます。
予定が合えば会うし、行きたいところがあったら一緒に行く。それだけで十分です。
案外、人生って上手く廻ってるもんですね。
声のお仕事
その昔、ナレーターやラジオDJになりたくて養成所に通い、事務所に所属していたことがありました。
ナレーターやラジオDJは声のお仕事です。
声のお仕事なら声優さんも目指せば? なんて言われたこともあったけど、今の声優さんはアニメの仕事だけじゃなくて歌も歌うし、なんならバッキバキに踊るし、容姿だってアイドル並みというか同じ人間なのかっていうくらい可愛くて美人な方ばかりなので、私はその助言を秒で断りました。
自分で言うのもアレだし、こんなこと言ったらグーパンされるかもしれませんが、自分の容姿にすごくコンプレックスがあるわけではありません。顔面がカリメロで低い鼻も短い手足も、それ含めて自分だなぁ~と思っているのでむしろすごく好きなんです。
だけど、もし何かの間違いで声優さんになれたとしても、今の声優さんは顔出しが基本…!
写真に撮られることと、目立つことが死ぬほど苦手な私にはあまりにも不向きなお仕事です。
その点、ナレーターやラジオDJなら顔出しをしなくてもすむ…!
当時の私は、勝手にそう考えていました。
事務所のレッスンとは別に個人的にもボイストレーニングに通って自分なりに一生懸命やっていました。
そこの先生には毎回のように「お前はタレントなんだからもっと芸能人オーラを出せ!」って怒られてて、帰り道毎回泣いてました。
(芸能人オーラってなんだよ~。そんなこと言われたって私は芸能人になんかなりたくないんだよ~。目立ちたくないよ~。)
自分のやりたいことと求められていることのギャップに悩み、苦しみました。
そんな時、事務所の人に「宣材写真を撮ってきなさい」と言われたのです。
宣材写真…?
しゃ、しゃしん…???
それがないとオーディションも受けられないし、仕事もできないと。
しかもヘアメイクさんにメイクをしてもらってカメラマンさんに撮影してもらうとのこと。
撮影当日、スタジオに向かう私といったら足が重くて重くて…。「私だけなんか似顔絵とかじゃダメかなぁ…」とひたすら考えていました。
七五三以来、ちゃんとヘアメイクをしてもらっていざ撮影。
他の事務所の先輩方はそれはもう可憐に撮影をこなしていきます。
そしていよいよ私の番です。
ガッチガチに緊張しちゃって、カラダが動かせません。
見かねたカメラマンさんが「キミ、カメラ嫌いでしょ」
ビンゴ!よく分かってんじゃん!!
それでもいろいろ人前に立たせていただくお仕事もやらせていただきました。
目立つのは嫌だから本番前はありえんしんどかったけど、出ちゃえばどうにかなるし。
スタイル抜群で美人ばかりがいる某大手ショーのオーディションに放り込まれた時は、これは一体何の間違いなんだろうと思いながら、とりあえず周りにいる美人を観察して楽しむことにしました。もちろん落ちました。
結局、3年やってみて事務所を辞めたのですが、今は友だちと気ままにPodcastで番組やってしゃべれてるし、インタビューとか人に電話する時にとりあえず相手の人に聞き直されることはない声量と滑舌ができてるっぽいから、まぁ過去の経験は活きてるのかなぁって思ってます。
私氏、人間界への就職
ひょっとしたら自分は人間なのかもしれない。そう思えるようになってきたのは、かれこれ3年前。ライターと編集の仕事を始めてからです。
その時、27歳。人間界に生きる者としてはビックリするくらい遅すぎる年齢です。
より人間らしくなるために、私は周りにいるたくさんの方々にそりゃあもうたくさん怒られながらもっと人間らしくなるために必要なことを教えてもらいました。
パソコンの電源を入れるところから始まり、キーボードの打ち方も覚えました。人の目を見て話すこともできるようになりました。いわゆる「大人の対応」ってやつも覚えました。
ビジネスメールや電話の受け答えも、もちろん全く分からなかったので、とりあえずググって覚えました。
お世話になったこともない人になぜお世話になっていますと言わなければならないのか不思議でしょうがなかったのですが、今は何となく意味もわかってきました。
最初は「御社」と「貴社」がどっちがどっちなのかすらもなかなか覚えられませんでした。
声だけはその昔、毎月高い月謝を払ってボイトレに通っていたので、とりあえずググって作成したカンペを見ながら何とか人を不快にさせない最低限の電話はできていたかなと思います。
今でもたくさん失敗するし、バカだけど、この仕事が大好きです。
私に関わってくれてる人たちのことも大好きです。
そりゃあ嫌なヤツもいるけど、そんなヤツもどこかの誰かにとっては大事な人なのかもしれないから、その人に任せます。
いろいろ躓きながら、たくさんのことを覚えてきました。
ようやく私も人間らしくなれてきたのかな。
人より歩みは遅いけれど、今日もなんとか生きています。
まるで深海に潜っているかのような息苦しさ。
文章を書くのはいつだってしんどい。
この仕事をやっているのに自分に文才があるとは微塵も思っていないし、だからといって「すごく文章を書くのが好きだ!」とも言えない。
文章を書くことが好きだからライターになった訳ではなく、いろんな仕事をやってみて取捨選択していった結果、最終的にこれしか自分にやれる仕事が残っていなかったのだ。
毎日決まった時間に同じ場所に通うのは無理だし(無理だった)、デスクワークはなんかうわぁぁぁってなるから無理だし(無理だった)、接客好きだけど一ヶ所で働くとそのうち飽きてしまう(飽きてしまった)。
だからといって株とか不動産を所有して働かなくても不労所得を得られればいいのだろうけど、それもそれで何か飽きてしまいそうだし、そもそもそれを始めるお金もないわけだから無理な話だ。
まぁ、社会的にはそれを「ダメ人間」と呼ぶのだが、現在人間界3年目の私にとってはこの仕事しか生きる道がないので、とりあえずいただいたお仕事を大切にやることだけを目標に生きている。
だから時々、「文章を書くのが楽しいし、大好き!」というキラキラした人を見かけると「マジか、天才かよ…」という驚きとともにちょっぴり羨ましい気持ちにもなったりする。
だけど、しんどいながらも原稿を書き上げて、それが形になって読んだ人からちょっとでも反応してもらえるとすごく嬉しい。
ツイッターとかでちょっとでも感想とか書いててくれちゃってたりすると「うふふふ」ってなる。
でも、ツイッター上とかであんまり「いいね!」すると相手に通知いっちゃって恥ずかしいからスクショするようにしてる。後でたくさん見返せるし。
書籍とか雑誌だと毎月ちょっとずつ自分が携わったものが増えていく訳だから自分がやったことが目に見えるし、そりゃあもうめちゃくちゃ嬉しい。
だから、自信がなくなりそうになった時はそのコレクションたちを見返してニヤニヤして心に栄養を補給する。
そうやって少しずつ自分の心に自信と栄養を蓄えていきながら、一歩ずつ前進している。
今日からこの仕事を始めて4年目がスタートする。